あざみ野駅西口側の大通り沿いに、不思議な店があります。
店と言っていいのかどうかもわかりませんが、店名らしきものが小さく書いてあるので、たぶん店。
なんと読むのか、わからない。
小さなプレート以外の看板はなく、中もうかがい知れないので、詳細は不明です。
人を拒絶する風格すら漂わせています。
入口扉わきにかかったディスプレーをのぞき込んで、イタリア料理店であることがわかりました。
夜はライトアップされるのでそれらしい雰囲気はあります。
電話したら店主らしき男性が出ました。
わりとフランク。
メニューは6800円のコースだけと書いてあったので、選択の余地はありません。
先客は1人。スタッフは店主とフロア係の妙齢の女性。
もしかしたら夫婦かも。
はじめに出されるグリッシーニが味わったことのない味付けでうまい。
パルマ産生ハム
19か月熟成したハム。
豚コレラの影響でいまは入ってこないので、幻の食材。
鳥取県産の輝太郎柿とともに。
きのこだけ
マッシュルームの料理。
まわりの粉は八角とマッシュルーム。
「だけ」なのに十分料理。手をかけたソースがうまくてパンにつけて完食。
郷土料理バトソア
バトソアとは豚足を煮込んでほぐしてパテにして揚げたもの。
横の赤いのは赤パプリカとカラメルのマルメラータ。
※マルメラータとはイタリア語でジャムのこと。
ウサギラグーのパスタ
パスタは自家製で、ピエモンテ州では乾燥させるのがふつうとか。
※調べたら「タヤリン」と言うらしいですね。
豚肩ロースの炭火焼き
神奈川県産やまゆりポーク。
デザートのアイスクリーム
「ジェラート」という名前から舌によみがえる食感を裏切るなめらかさ。
シェフの岩男氏はイタリアに7年いて、そのうちの5年はピエモンテ州のカナーレに在住。
2020年2月帰国。
3年くらい向こうに行ってたって人が多いけど、7年は長いんじゃないの。
と思って聞いたら、学生ビザは3ー4年の期限なのでそれ以上は滞在できない。
岩男さんの場合は、はじめの2年は学生ビザだったが、就労ビザに切り替えられたので長くいられた。
ミラノに2か月住んでいたアパートで一緒だった友人が秦野でジェラート屋を開店。
そこのジェラートが絶品なので、デザートとして取り寄せさせてもらっている。
20種類以上もあるうちの2種類を時々にセレクトして供している。
実は岩男さん、はじめてのお勤め先は西麻布の和食屋さん。
イタリア料理を目指して就職したが、入ったらイタリアン部門がなくなってしまった。
そこで5年間懐石やおでん、ふぐなどを扱ったという経歴があるので、技の幅が広そう。
お客さんは1人でおもてなしできる数にしぼっているので、看板もないし宣伝もしていない。
女性スタッフは、はじめお客さんとして来て、たいへんそうなシェフのお手伝いしたいとアプライした人。
押しかけ、ですね。
イタリア料理店ではあまりお目にかからない料理の数々。
興味深々でいただいたが、どれもおいしかった。
余ったグリッシーニは袋に入れてくれてお持ち帰り。
はじめて行った店
「Neh.via」(ネビア) 青葉区・あざみ野 ジャンル:イタリア料理
横浜市青葉区あざみ野1-24-4
お店のインスタグラム
2022年7月30日開業
初訪問 2022年10月
あくまでも初訪問時の印象です。
タイミング、体調や気分などで、評価は大きく変わります。
別の日に行ってたら、まったくちがったかもしれません。
評価
★★★ ぜひまた来たい
☆☆ また来てもいい
☆ 2回目はない